• 第19話 早春賦

    ~2015.4.13(月)~  去る三月二十八日午後より我が社の“入社式”がAKKビル2階会議室で行われた。  このビル(札幌市中央区二十四軒)には平成七年五月から平成二十五年五月まで約18年間に渡り本社を設置、辛いことや楽しいことなどの思い出がぎっしり詰まった想い入れの深い建物...

    2015.04.13, 月曜の朝

  • 第18話 ひな祭り

    ~2015.3.30(月)~  漸く街中の雪が解けはじめた二月下旬の土曜日、いつもお世話になる調剤薬局の片隅で家内と一緒に名前を呼ばれるのを待っていると、窓辺に暖かな日差しが射し込みポツン~ポツンと屋根から雪が解ける音が聞こえて来た。雨だれの音が春を告げている・・窓を覗くと無数...

    2015.03.30, 月曜の朝

  • 第17話 我が家の庭先

    ~2015.2.16(月)~  穏やかな天候に恵まれた正月が過ぎて間もなく、狂ったような吹雪に見舞われた。  前日は青空が晴れ渡った日曜日で孫たち(姉11歳と妹9歳)が我家を訪れ庭の隅で雪だるまを作るのを手伝った。物置小屋(私の道具箱)から炭の欠片を探し出し姉妹に渡すとのっぺら...

    2015.02.16, 月曜の朝

  • 北海道龍馬会講演内容

    固定ページに北海道龍馬会で発行しております、 会報「夢海道」への掲載記事(抜粋)を掲載致しました。 会報掲載記事...

    2014.12.30, 坂本龍馬研究

  • 第16話 クリスマスの思い出

    ~2014.12.24(水)~  ひとつ、クリスマスには思い出がある。それは様々な光を放つツリーの飾りのようなもの、張り巡らされた記憶の枝に留まりいつまでも柔らかな明かりを灯し続ける。  時々、私はハーモニカを吹きストレスを発散することがあるが、最初に手にしたのは小学四年生の夏...

    2014.12.24, 月曜の朝

  • 第15話 (最終回)白蛇伝~「コムカラ峠」外伝~

    ~2014.10.27(月)~  翌朝、祭壇の左右には紙で作られた金と銀の蓮華が左右を装い、正面の上段には黒いリボンに飾られた遺影、中段には位牌と一膳ご飯が供えられた。下段には物々しい香炉と古びた一対の燭台、この二つの仏具は我が家に代々伝わるもので苫小牧の叔父の話によれば亘理藩...

    2014.10.27, 月曜の朝, コムカラ峠

  • 第15話 (八)白蛇伝~「コムカラ峠」外伝~

    ~2014.09.22(月)~  その日、真夜中に雪ちゃんを看護している母から電話が入り、いつも連絡係を務めていた幸ちゃんがいち早くこれを受け取った。日頃から慌しい母の様子を陰で伺っていた彼女はこの日が迫っていることを察知して夜中でも待機していたらしい。直ぐに私の部屋の戸を叩き...

    2014.09.22, 月曜の朝, コムカラ峠

  • 第15話 (七)白蛇伝~「コムカラ峠」外伝~

    ~2014.07.14(月)~  猛暑が続くある土曜日の夕方、ちょうど私が外から帰ったその時、突然、雪ちゃんが台所で血を吐いて倒れた。血相を変えた幸ちゃんと裏玄関で鉢合わせになったが、彼女は振り向きもせず「お医者さん!」と叫んだ切りで髪を振り乱して表通りへ飛び出して行った。台所で...

    2014.07.14, 月曜の朝, コムカラ峠

  • 第15話 (六)白蛇伝~「コムカラ峠」外伝~

    ~2014.05.26(月)~  “洗い場“の突端から竿を投げ入れるとウグイやカジカが釣れ、時にはマスやヤマメが掛かることもあった。川の深みにはヤツメウナギが群がり、春になると無数の稚魚たちが岸辺で這い廻っていた。親子共に黒々と不気味な群れを作るこの魚たちは、海に棲むウツボと同じ...

    2014.05.26, 月曜の朝, コムカラ峠

  • 第15話 (五)白蛇伝~「コムカラ峠」外伝~

    ~2014.03.10(月)~  その後、学校給食で牛乳とパンが出ることになったので“山羊の乳”を貰いに行かずとも済むことになった。母からは続けなさい!と頻りに奨められたが、雪ちゃんのことを思うと、老婆に会わなければ“秘密”が守れるので直ぐにでも下駄屋へ行くのを止めたい気持ちで一...

    2014.03.10, 月曜の朝, コムカラ峠