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萱場相談役メッセージ

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医薬品卸業のソフトウェアシステム
開発からスタート

設立は昭和59年6月。医薬品卸業企業のソフトウェアシステム開発をする事業からの始まりでした。医薬品卸業は、人の命に係わる事業であり、その内容は公益事業にあたります。北海道では特に、広域である事、降雪の影響で交通網が途絶える事などから、隅々まで薬を届けるために、通信技術を利用した情報システムの必要性が問われていました。

創業前より、北海道開発問題調査会(現北海道総合開発問題調査会)と呼ばれるシンクタンクで北海道の新しい技術に貢献したいという有志が集まり、IT技術の勉強会を始めたのがきっかけです。IT技術の集積が課題であった道の政策にもフィットしていました。当時私はIT関連企業に勤めていましたが、道内No.1であった医薬品卸企業のオーダーエントリーシステムの開発を契機に独立し、道内の様々な領域でのシステム化を促進する目的で創業しました。

成功が見えていたわけではないけれど…
とにかく情熱を捨てずに!

8人の有志で始めた会社が、翌々年には20人に

当時IT技術はインキュベーションを育む代表的な先端技術と称され、金融機関からも優遇されていました。創業当初は私の自宅を担保に資金を借りたことも何度もありました。ソフトウェア業界の仕事は、契約を締結してシステムが完成してからはじめて請求権が発生します。自己資金で始めた事もあり、最初の数年間は資金繰りが大変でした。それでも資金がどうこうというより、「北海道にどうIT技術を蓄積していくか!」ということが最大の関心事でしたので、金融機関にも私の本気が伝わったのだと思います。
とにかくがむしゃらでした。
その後医薬品卸システムの開発ノウハウを中心に、救急医療情報システムや地図情報に加えた農業システム・林業システムなど、民間から行政まで様々な案件に携わる機会を得て、頭初8人で始めた会社は翌々年には20人ほどになっていましたね。通信技術の革新と伴に道内も新しい情報のニーズが充満して来た時代でした。

現在、第一次産業(農・林・水)のIT化はまだまだ北海道の課題でありますが、地域振興政策の上で、必須な技術であることに変わりはありません。当社は研究所という名のとおり、「産」「学」「官」の様々なテーマに取り組むためにはひとつのモデルをつくること、これに必要なIT技術者を育てるのが、使命だと思っています。人工知能、産業ロボットなどやらなければいけないことは、まだまだたくさんあります。

『人』が唯一の財産

この会社には、色々な世代の人たちが働いています。全く異なる環境で育った人間たちが、同じ屋根の下で共に働くにあたり、どのような仕組みの中でストレスなく同じ目標に向かって歩めるかということをいつも考えています。経営側で何か深刻な問題が起きた時にも、幹部には包み隠さず打ち明けるとか、社員間でも、自分ひとりで悩みを抱えることなく話し合える雰囲気がこの会社にはあると思います。社員会の自主的で活発な活動などが解り易い例でしょうか。

私の信条は大事にしなければいけないのは人間関係。人工知能など新しいテクノロジーが人間に代わって未来を創造するという話題もありますが、それが全てだとは思いません。平和を愛する人類には「形而上学」や「知恵」が必要だからです。硬い言葉で言えば、IT技術者は、自然の摂理と哲学を今以上に持たないといけないといけない、そうでないとせっかく技術を習得しても、活かしようがないと思います。

抽象的ですが、大事なのは人の心。当社は『人』が、唯一の財産です。

2020年02月18日
相談役 萱場 利通